イベントレポート:生方美久×奥山由之@シネマテークたかさき

12月21日(土)12:45の回 @シネマテークたかさき

この日のゲストは、「第1編」「第5編」の脚本を担当し、この日の会場となった映画館、シネマテークたかさきでアルバイトをしていたこともある脚本家の生方美久さんが来場。まさに“凱旋上映”ということで、会場は満員となった。

お客さまからは「脚本がすごくナチュラル。会話の中にふたりの距離感が伝わってきて面白かった。そして自然な会話の中に、耳に残る言葉を入れるのがお上手だなと。そういう言葉は普段から考えているんですか?」という質問が。それには「そうですね。特に音として聞いた時に印象に残るような言葉にしようというのは心がけていて。物語やキャラクターが決まってなくても、気になった言葉は普段からメモをするようにしています。脚本に行き詰まったらそれを見たりもする」という生方さん。

その後も、撮影の裏側や、脚本をつくりあげた順番、フィルムで撮った理由などについての質問を受けたふたり。さらに生方さんに本作の企画書を送る際に、自分の人となりを知ってもらうために、その企画書の最後に“追伸”を付けて、「ちなみに僕はこの曲が好きです」という文言を付け加えた、というエピソードを明かした奥山監督。生方さんは、「すごく印象に残るオファーで良かったです」と笑っていた。

そして最後にあらためて「ここのバイトを辞める時に、スタッフの皆さんから『頑張って、映画を持って帰ってきてね』と言われたんですが、それが思ったより早く実現しました。壁にサインを書くという夢が叶ったので良かったです。ありがとうございます」と感慨深い様子であいさつする生方さん。会場からも温かい拍手が送られた。